親族の結婚式は本当に華やかで、特に新婦の着る打ち掛けは惚れ惚れする美しさを放っていました。

式は滞りなく進み記念撮影も無事終了、披露宴では大勢の人が卓を囲んで美味しい料理とお色直し後洋装で登場した新郎新婦に温かい言葉をかけていました。

披露宴のプログラムの中に新郎の姪に当たる二人の少女からの花束贈呈がありました。
お揃いの青いワンピースに身を包んだ2人が緊張した顔つきで花束を持ち、司会者の紹介後花束を渡しお返しに新郎新婦がトランク型のお菓子のバスケットをプレゼント。

トラブルもなく席に戻ってきた少女のうちの一人が胸をなでおろしていると向いに座る父のもとに一人の見知らぬ男性が駆け寄り何かを話していきました。
何があったのか問いかけるとなんとその男性の2人の娘さんも新郎の姪っ子2人と同じ名前でした。それはもうとんでもない確率と言ってもいいでしょう。それを聞いた少女のテンションは上がったまま、披露宴はいよいよ新婦のブーケトスをもってお開きの運びとなりました。

新婦の友人である華やかに着飾った女性たちが今か今かとブーケを待ち構える中、新郎の上の姪っ子である小学生の少女もその中に入っていきました。せっかくだからこういう事を体験してきなさい、という父の配慮でした。

準備は整いました。新婦が位置を確認し構えます。そうして勢いよくブーケが空を舞います。ブーケはきれいな弧を描いて少女の近くにいる女性のもとに飛んできました。女性はやったぁ、と思いキャッチの体勢になります。が、なんと横から伸びてきた小さな手がすごい速さでブーケを奪いました。そう、ブーケは隣りにいた新郎の姪っ子がうっかり反射的に取ってしまったのです。これには女性もガッカリとビックリで泣き笑いました。少女は少女で呆然としています。しかし取ってしまったものは仕方ない、誰も少女を咎めることもせず少女は父のもとに戻りました。

照れ笑いを浮かべながら戻ってきた少女に父はなんで取ってきたんだと苦笑いを浮かべ、少女の妹にブーケを渡すと誰か他のきれいな人に渡してきなさい、と妹を送り出しました。家族はてっきり近くにいるお姉さま方に渡してくると思っていました。ところが妹はブーケを新婦のもとに持っていったのです。

これには会場中大爆笑です。

まさか自分の投げたブーケが返ってくると思っていなかった新婦も苦笑いで持って帰るように促しました。かくしてブーケは式が終わった後少女の自宅で暫くの間飾られていました。

和装の名前が思い浮かばす、検索して打ち掛けってわかりました。勉強が足りませんね。
勉強になったサイト⇒和婚ランド